※この記事の内容は2023年2月のものです。
タイといえば外国人にはバンコク、チェンマイ、プーケットが有名ですが、タイにはその他にもまだあまり観光地化されていない静かな街がたくさんあります。
今回は北部にあるタイ人に人気のチェンカーンをご紹介します。ぜひあなたのタイ旅行のスケジュールに入れてみてください。
バンコクからの行き方はこちらをどうぞ。
チェンカーンは同じくタイ北部の小さな街ナーンと共に、オランダの非営利財団「グリーンデスティネーションズ」によって「世界の持続可能な観光地トップ100選」に選ばれた街です。
この街は、メコン川に沿ったチャイコン通りが「ウオーキングストリート」として保存、整備されており、ここがチェンカーン観光のメインになります。ウオーキングストリートは東の「ワットターコク」から西の「ワットシークムアン」まで1.5キロの通りで、木造建築のゲストハウスやお店が並び、夜になると地元料理の屋台や露天でにぎわいます。夜風に吹かれてブラブラ散歩しているだけでもどこか懐かしい昭和の日本を思い出すような温かい気分になれる通りです。
通りに並行してメコン川が滔々と流れており、郊外にはラオスを眺められる景勝地や雲海と朝日が美しい山があります。
チェンカーンでの楽しみ方を、独断で5つ選んでご紹介します。
ウオーキングストリートをそぞろ歩く
昼は店先にのんびりネコが寝ているような静かな通りですが、夕方からは露天や屋台が軒を連ね、タイ人観光客や現地の人でにぎわいます。オレンジ色の電灯にてらされたお店や通りは日本の夏祭りの風情で、昭和生まれの私にはなんとも懐かしい風景でした。
チェンカーン名物の川エビや串焼き、果物などを買って食べ歩きしているとお腹がいっぱいになり、それを夕食にしてしまった日もありました。お店の人も優しくて、食べ方を教えてくれたりおまけをくれたり、バンコクのナイトマーケットよりも現地の人との距離が近くて楽しいそぞろ歩きでした。
自分で選ぶと網で焼いてくれる
早朝のプートックで雲海と朝日を眺める
チェンカーンから車で15分ぐらい郊外に行ったところにプートックという山があります。朝日と、乾期の雲海が有名です。チェンカーンに泊まったらぜひ早起きして行ってみてください。
前日にウオーキングストリート東端の公園あたりにいるトゥクトゥクに、翌朝の迎えを頼みました。早朝、ゲストハウスからそのトゥクトゥクに乗って、まだ暗いチェンカーンの街を走り、プートックの麓まで行きます。
プートックの麓には山頂へ行くソンテウが何台も待機しており、25バーツでチケットを買って他のお客さんと乗り合わせ、山頂へ向かいます。山頂までは5分ぐらい。
観光客がたくさんいるので、言われるままについていけば山頂にたどり着けます(笑)。
トゥクトゥクはゲストハウスからプートック山の麓までの往復(100バーツ)ですので、料金はゲストハウスに戻ってから支払います。
山頂に着いてもまだあたりはほの暗く、うっすらとオレンジのもやがかかっています。街の灯りはまだついています。
空全体が明るくなってきました。
日が昇ってきて、周辺の山々が浮かび上がってきました。
この日は残念ながら雲海は出現せず、美しい日の出だけを楽しみました。
帰りのソンテウは混みあうので、日の出を見たら早めにソンテウ乗り場まで行きましょう。ソンテウで麓へ戻ったら、自分が乗ってきたトゥクトゥクを探して(写真を撮っておくといい)ゲストハウスに帰ります。
麓のあたりでは観光客用に早くからお店が開いていて、朝ご飯をここで食べることもできます。
※注意点→乾期の早朝、オープンエアーのトゥクトゥクやソンテウに乗っていくのはかなり寒いです。暖かい服装で行きましょう。私はウルトラライトダウンを着ていてちょうどいいくらいでした。
チェンカーンの街中からプートックまでのトゥクトゥクは1-3人往復で100バーツと決まっています。次に紹介するケーンクック―も同じ値段です。トゥクトゥクの運転席に値段表がかけてありましたので、同業者で決めているのでしょう。値段交渉をしなくていいのは気が楽ですね。
ゲーンクック―で川の向こうにラオスを眺める
プートックは早朝行くべき場所ですが、こちらは午後からゆっくり出かけるのにいいところです。こちらもウオーキングストリートの東端でトゥクトゥクをチャーターします。早朝とか時間が決まっているわけではないので、予約しなくても大丈夫です。直接トゥクトゥクのおじさんに話しかけて「ケーンクック― パイクラップ」(ケーンクック― 往復)と言えばすぐにわかってくれます。トゥクトゥクで走って15分ぐらいと割と近いので、自転車で行く人もいました。
メコン川が大きく蛇行しておりその向こうに美しい山の稜線が見えます。広々してとても清々しい景勝地でした。ボートツアーも出ているようでした。
川岸にはレストランが並び、夕方にはメコン川の夕日を眺めながら食事ができるようです。
ランチでここの名物「川エビのかき揚げ」を食べました。
メニューはタイ語だけですが、最初から食べたいものを決めておいて、「〇〇ミーマイ?」(〇〇ありますか?)と聞くといいです。ガイヤーン、ソムタムあたりは必ずあります。ことばがわからないと食べられるメニューが限られてしまうので残念ですね。そういう人はGoogle翻訳でメニューを写して内容を見ながら注文するといいと思います。私はこのスタイルでした。
ディナークルーズでメコン川の夕日に感動する
ウオーキングストリートの東端の公園からメコン川へ下りていったところに、メコン川ディナークルーズの船着き場があります。5時前に行くとそれらしい船が見えますので川まで下りて行って船頭さんに聞いてみてください。
船に乗り込むと食事のメニューを持ってきてくれ、飲み物やタイ料理をたのめます。私が乗船した日はタイ人カップル2組とファラン(欧米人)女性1人と私たちだけでした。でも人数が集まらなくてもちゃんと出航しましたよ。
ディナークルーズと言ってもハワイやオーストラリアのものを想像しないでくださいね (笑)。
食事と飲み物を注文して出航を待ちます。
タイ側の川岸にはゲストハウスが並んでいます。対岸はラオスですね。
注文したディナーが運ばれてきました。
カオパット(チャーハン)とカイチアオ(オムレツ)、ムーヤーン(豚肉のグリル)。船の上で調理していましたが、どれも普通においしかったです。
メコン川はいつも静かに滔々と流れていて、見ていると癒されます。
日が陰ってきたころ、いよいよ出航。3本の旗が元気でいいですね。
せっかくのロマンチックな風景と時間ですが、船は大音量のタイの音楽をかけてくれていました・・・サービスなんでしょうけれど・・・静かに過ごしたかったなぁ・・・
かなり夕日になってきました。
メコン川に沈む夕日は何度見ても感動します。
すっかり日が暮れて空は暗くなりました。タイ側の岸の灯りがきれいです。ラオス側は人が住んでいないのか、真っ暗でした。
クルーズは1時間半ぐらい。ファラン(欧米人)の女性は一人でおつまみを一品たのんで、瓶ビールをそのまま飲んでいました。カッコいいなぁ。
チェンカーンでは、いろんなところからメコン川の日没を眺められますが、ちょっと趣向を変えて船からの眺めもぜひ楽しんでみてください。
メコン川の川べりで、ただ風に吹かれて過ごす
実は個人的に一番好きなのはこれです(笑)。 慌ただしい日本やバンコクの時間から離れて、ゆったりとした川の流れを見ながら過ごす時間は贅沢の極みだと思うのです。
早朝のメコン川は朝もやにけぶって、幻想的な気分を味わえます。
だんだん日が昇ってきました。
昼間のメコン川は、時々船が行き来します。
夕暮れ時が一番美しいですね。
バンコクから3時間ぐらいで行けるこの小さな川沿いの街を訪れて、のんびりゆったりした時間を過ごしてみてください。小さな悩みなどどうでもよくなりますよ。