【宿泊記】幸エ門@世界遺産の白川郷で「合掌造り」に泊まろう

岐阜県

※この記事の内容は2023年8月のものです。

夏の白川郷で泊まった合掌民宿をご紹介します。

合掌民宿「幸エ門」(こうえもん)

HPはコチラ↓
http://www.shirakawago-kataribe.com/

バスターミナルからメインストリートを10分ぐらい歩いて右に折れたらすぐにありました。その先には庄川が流れていて、橋を渡ると民家園の入口です。賑やかで人通りの多い場所にあります。散策にはとても便利な立地でした。

地図はコチラ↓

実に江戸時代後期の建物だそうです。
200年前!
世界遺産に登録されたのを機に1995年に内部を全面改修して、合掌造りの外観や躯体を維持しながらも快適に過ごせる宿に生まれ変わったとのことでした。

ご覧の通り堂々たる合掌造り!

この姿を維持していくのは大変だそう

玄関の前の草地には「へのへのもへじ顔」の案山子(かかし)がいました^^

その正面には幸エ門のお土産店「かたりべ」があります。宿泊客は10%割引券をもらえます。
お店の脇で冷たい飲み物購入!いいなぁ♡こういう流水で冷やしてあるの。

猛暑の中、水を見ているだけでも清々しい気分に

部屋

民宿の内部は、黒光りする壁面と天井がいかにも合掌造りの感じでした。
初体験にワクワクドキドキ。

威厳ある古さに圧倒される

案内された部屋は、小さな庭に面した落ち着いた8畳間です。
部屋は4つありますが、一日2組限定だそうです。この日は私の他に台湾のご家族がいらっしゃいました。

今は貴重になった純和室

一般的な旅館と同じように、お茶セットとお菓子。右のポットには冷たい水が入っています。暑い夏の盛りなので嬉しいサービスでした。グラスに入れた冷たい麦茶も持って来てくれました。

基本的な物は揃っています。ハンガー、電子蚊取り線香、消臭スプレー、ウエットティッシュ、タオルハンガー、ランプ・・ちなみにTVはありません^^

暑さ対策は扇風機と、

エアコンも完備です。このエアコン、部屋の雰囲気を壊さないようにカッコイイ”黒”でした!

寒い時期には床暖房が入るようです。冬に合掌造りの雪景色を見にきても、宿では暖かく快適に過ごせそうですね。

天井には黒くて太い柱が渡してあります。

押し入れのようなところに、セイフティボックスとハンガーと浴衣がありました。

部屋の外には池があり、鯉も泳いでいました。

音が気になる人もいるんですね。私は水の音を気持ちよく聞きながら寝入ってしまいました。

何といっても”古い”建物なので、窓や戸がガタピシして隙間風が入るのかなー、と思っていましたが、サッシ(窓枠)と窓はしっかりリノベされていて音、断熱共に快適でした。

格子の内窓とすだれがいい感じです。

宿泊案内はコチラ↓

晩ご飯

夕食は広間でいただきます。こういう「一度に全部テーブルに並ぶスタイル」が好きなので、よかったです。冬には囲炉裏が活躍するのでしょうか。

柱時計も歴史を感じてすてきです。

メニューは地元で採れた野菜や山菜メイン。どれも薄味で丁寧に調理してあり、とてもおいしくいただきました。左上の陶板焼きはもちろん飛騨牛です。やわらかくて、普段あまりお肉を食べない私でももちろん完食。いいお肉ってこんなにおいしいんだー、と感激でした。

普段はアルコールを飲まないんですが、このメニューではしょうがないなぁ、笑 と地元の大吟醸を頼んでみました。一合は飲めないかも・・と言うと「残ったらお部屋で寝酒にチビチビやってください」とのことで、ありがたくお言葉通りに。

HPから地酒の販売もしているそうですが、この銘柄は扱っておらずここでしか飲めないそうです。辛口のサラッとした舌ざわりとのど越しで、お料理と相まって本当においしかったです。

夏は冷酒だ!
お土産物店「かたりべ」で売っているそう。

部屋に戻るとお布団が敷いてありました。

フカフカとはいかないが、清潔なシーツで寝心地は◎

お風呂

夕食後はバスセンター近くの日帰り温泉「白川郷の湯」に行こうと思っていましたが、聞くと一部屋に一つずつお風呂があるのは白川郷の合掌民宿ではここだけとのこと。バスルームは2か所ですが、一日2組限定なので、1組一か所をプライベートで使えるんですね。トイレは共用です。
明日もあるし(他の合掌民宿でもう1泊の予定)この日は幸エ門でお風呂に入りました。

冬の白川郷ののれんをくぐるとお風呂場

清潔で明るい脱衣場と洗面台。

フェイスタオル、バスタオル、歯磨きセットがあります。ドライヤーもありました。

バスルームは隅々まできれいに掃除されていて感心しきりです。家に帰ったらお風呂掃除、がんばろう 笑 アメニティも十分で湯舟も広くてゆったり入れ、疲れが取れました。
合掌造りの中にいるとは思えない快適さです。

温泉ではないけれど、清潔で快適なお風呂を独り占め

お風呂上りに、廊下にあった本棚からマンガ「ひぐらしのなく頃に」を借りて読んでみました。マンガからアニメやドラマにもなり、今ではコンピューターゲームが人気だとか。何でもストーリーの舞台である「雛見沢村」(ひなみざわむら)のモデルは、白川郷の合掌集落だそうです。
そういえばバスセンターに、アニメの聖地巡りかドラマのロケ地巡りらしい若者がいたなぁ。
ストーリーは、昔の因習が残る村落を舞台にしたミステリーでした。寝られなくならないよう、途中でギブアップ。
この本棚には子ども向けの絵本や白川郷の歴史の本もあります。そしてこの廊下の奥には喫煙所もありました。

朝散歩

朝目が覚めて外を見ると、ずいぶん深い朝もやがかかっていました。昨日あんなにいた観光客はさすがにいません。泊まってこそわかる村落の静かな朝です。

静かな田舎の夏の朝
昨日の人混みがうそのよう


朝ご飯の前に朝もやの中を散策に行きました。観光客は昨日宿泊した何組かがいるだけで、あとは住民の方が畑の手入れをしたり軽トラで荷物を運んだりしていました。昼間は「人を見に来たのか」と思うほど観光客(特に外国人)が多かったのですが、早朝は本来の村の姿をかいま見れます。

昼は猛暑でも早朝はヒンヤリした空気が気持ちいい

よくポスターになっている3棟並んだ合掌造りも、徒歩10分ぐらいでした。朝は逆光なんですねー。また夕方見にこようかな。

カメラの設定を間違えたのか色が変・・・

朝ご飯

朝ご飯も広間でいただきます。朝日が床木にさしこんできれいでした。

朝ご飯にはお約束の朴葉みそ。ふんわり卵と畑で採れたモロヘイヤ、たっぷりのお味噌汁に白川村のお米・・朝から食べすぎました。普段はパンが好きですが、こうなると日本の朝ご飯、いいなぁ。

朴葉みそはお豆腐、キノコ、ネギと共に

「幸エ門ファンクラブ」なるものがあるそうですが、それも納得の古さと新しさの良いとこ取りが見事に成功している宿でした。

冬の雪景色も見てみたい

予約方法、料金

泊まったのは8月下旬、一人一泊16,200円でした。

予約方法は3つです。

①電話
②HPから用紙をプリントアウトして記入→FAXで送る
③白川郷観光協会HPから予約

emailの対応はないそうです。③が一番便利だと思います。

白川郷観光協会HPはコチラ↓
https://shirakawa-go.gr.jp/stay/7/
HPから「宿泊する」を選び、エリアを「荻町」、カテゴリーを「合掌民宿」にして絞り込んでください。

一人旅にもやさしい宿

一日〇組限定の宿は一人旅だとなかなか泊まりにくいのですが、「幸エ門」は宿の案内に
「おひとり様旅行もどうぞ♪」
と書いてくれていたので、遠慮なく滞在できました。

四季折々に日本の里山の原風景に浸りたい方は、ぜひ世界遺産白川郷へ行ってみてください。
そして古くて懐かしく、でも快適な合掌民宿に宿泊してみることをおすすめします。

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