【ビエンチャン】「世界で一番なにもない首都」の魅力

ビエンチャン

※この記事の内容は2023年2月のものです。

タイ東北部(イサーン地方)の旅から一足のばして、行ったことのないラオスをちょっとのぞいてみることにしました。初めて訪れるラオスですが、今回は首都ビエンチャンに2泊だけ。それでも隣国とはいえ、タイとはまたちがった緩やかな空気感に魅了されました。

ビエンチャンへの行き方

ラオスの首都ビエンチャンへは2023年5月現在、日本からの直行便はありません。近隣の国から飛行機で入るのが現実的ですが、特にタイのバンコクからは便数もたくさんあり、便利だと思います。
私はタイの東北部(イサーン)を旅行していたので、ウドンタニ―から国際バスでノンカイを経由、友好橋を渡って陸路で国境を越えました。そのときの記事はこちらです。

通貨とWifi

ラオスの通貨はKip(キープ)です。2023 年5月現在、1円=130キープぐらいです。ラオスで値段を見るとゼロが多く「高い」と感じるかもしれませんが、このレートだと10,000キープが77円~78円ぐらいになります。また紙幣だけでコインはありません。
街中ではだいたいタイのバーツ紙幣が使えます。レートもそれほど悪くないと思いました。ただ、バーツ紙幣はきれいなものしか受け付けてくれませんでした。バーツ紙幣を渡すと広げて破れがないか、折り目がたくさんついてないかチェックし、クチャクチャのバーツ札は首を振って返されました(笑)
タイの紙幣も今は新しくなっていますが、ボロボロの20バーツ紙幣などは使えないと思った方がいいです。
コンビニのようなお店では、レジでキープとバーツとUSドルの3種類の値段が表示されていました。ダメ元で聞いてみたら屋台でも使えました。一か所、薬草サウナでは「今現在のレートがわからないから」という理由でキープで払ってほしいと言われました。ただ私が持っているキープでは足りなかったので、結局バーツで受け取ってくれました。

両替はラオスで使いきれそうな分だけにしておきましょう。キープはタイに持ち帰ってもバーツに両替できません。もちろん日本でも円に換えることはできません。
バーツからキープへの両替は、タラートサオの中にある銀行でしました。他にも両替商や「両替します」というお店もありましたが、やり取りが面倒なので銀行でサクッとすませました。

Wifiは、滞在がビエンチャン2日だけなのでSimは買わずにすませましたが、フリーWifiが使えるところは多くありません。街歩きのマップやレストラン情報をしっかり見たい場合は、やはりタラートサオでSimを買っておくといいと思います。ビエンチャンから他の街へ移動する人も必須と言えるでしょう。
私はホテル近くにしっかりWifiが拾えるお気に入りのカフェがあったので、ホテルの予約や地図の確認など用事をためておいてカフェで全部すませました。

市内の交通

ビエンチャン市内に電車や地下鉄はありません。路線バスやソンテウがあるようですが、交通手段は歩くか、トゥクトゥクが小回りもきいて自由で便利だと思います。私はこの二つで行きたいところ全部回れました。トゥクトゥクはタイと同じような感じでバーツ支払いもできました。行先だけしっかり地図や住所で伝え、料金は言い値の半額で交渉するといいです。メモとペンを持っておくと値段の数字を書いたり書いてもらったり、簡単に地図を描いたりできるのでおすすめです。

街の様子、印象

ビエンチャンの街中は、タイの首都バンコクと比べて静かで穏やかな感じです。道端に屋台がないことと、車が少ないからでしょうか。タイトルにも書いた「世界で一番何もない首都」と言われるそこが逆にまた魅力なのかもしれません。広すぎも狭すぎもせず街全体は把握しやすいロケーションになっています。「タラートサオ」を中心にして、自分のホテルと観光名所(「パトゥーサイ」と「タートルアン」)、そしてメコン川の位置を確認しておけばいいと思います。

街のあちこちに美しいお寺があり、オレンジの僧衣をまとったお坊さんが掃除をしたりお祈りをしたりしています。どのお寺も手入れが行き届いており、木陰がたくさんあって鳥が鳴いていて、心穏やかに過ごせました。

夕方からはメコン川のほとりに毎日夜市が出て、地元の人や観光客でにぎやかになります。ラオスの若者やカップル、家族連れの様子を見て楽しみました。(←マンウオッチング好き)美味しそうな食べ物の屋台もたくさん出ているので、ここで晩ご飯をすませるのもアリですね。

学校や商店には、ラオス国旗と中国共産党旗が並んでいるところが多く、中国の影響力を感じます。

奥がラオス国旗、手前が中国共産党旗

タイのようなセブンやファミマはありませんが、タイのビッグCのミニ版がありました。その名も「ミニビッグC」。コンビニのような店内と品揃えです。

コンビニのように使える

瓶のビアラオが好きですが、缶もズラリと並べて売っていました。

こんなに並んでいると爽快
パンやシリアルなどタイのコンビニと同じような品揃え
タイのものが多いかな
日用品も不足なくそろっている
赤ちゃん用品「みらこ」はナゾ・・

楽しみ方①観光_タートルアン

「何もない」と言われるビエンチャンにはやはり観光名所は少ないですが、「タートルアン」と「パトゥーサイ」はおさえておきたいですね。

ラオスの国章にも描かれている総金色のタートルアン。入場料を払って敷地に入ると、広々とした芝生の中にひときわ美しくそびえ立っています。ラオスを代表する寺院なので、ぜひ足を運んでみてください。

黄金の仏塔タートルアンの隣に「タートルアンヌア」という宮殿があります。こちらも見ごたえがありますので、ぜひのぞいてください。朱色を基調とした仏画で天井と壁が埋め尽くされています。昔の僧侶や市井の人々の生活の様子が描かれており、飽きずにずっと眺めていられます。

敷地内の池には蛇の女神、ナーガの像もありました。あちこちに原色の装飾や像があり、タイの寺院と同じ雰囲気ですね。

敷地内には、穏やかに横たわる涅槃像もありました。こちらも金ピカ。タイのワットポーの涅槃像よりも小さいのですが、その優しいお顔立ちと肩から腕にかけて流れるようなラインの美しさにしばし見とれてしまいました。濃い緑の中に黄金の涅槃像、同じ仏教でも大乗仏教の日本では見られない、東南アジアの光景ですね。(ラオスは上座部仏教)

金色の大きなものがある!・・近づいてみると・・
微笑んでいる穏やかなお顔に思わず手を合わせる

楽しみ方①観光_パトゥーサイ

パリの凱旋門か?と思うデザインのパトゥーサイはラオス語で「勝利の門」を意味し、やはりパリの凱旋門を模して造られたそうです。南国ラオスの青い空と白い雲、周囲の木々の濃い緑、ブーゲンビレアの赤、の中に堂々と建つ姿は美しく見る価値があります。

少し離れて見ると周囲の緑や花の中にスックと建つ姿が美しい
細かい細工が凝っていて美しい

青空をバックに外観を眺めるのがおすすめですが、ぜひパトゥーサイの下まで行って天井を見上げてください。ラオスの神々や象のレリーフが美しい水色と共に楽しめます。個人的にはこの色が微妙に薄くて???という印象を受けましたが、パトゥーサイはまだ未完成の建物だそうです。

天井は必見

8階まで登ることができ、そこからのラオスの景色がすばらしいそうですが、このときはまだコロナの影響で中に入れませんでした。時間がある方はぜひ登ってみてください。門の下ではアジアっっぽい出店が出ており、お土産物などを売っているようでしたが、こちらも時間が早かったのでまだ準備中でした。

これから屋台が出るらしい

楽しみ方②食べ物

ラオスの料理はほぼタイと同じだと感じました。タイのガイヤーン(鳥の炭火焼)、ソムタム(パパイヤサラダ)、センレック(米の麺類)、チムチュム(ハーブ鍋)、タプティム(ココナツミルクのデザート)などがありました。

鍋の具材 
左下はサイドメニューの揚げ春巻き
街歩きの途中で食べた昼ご飯
右はラオス風オムライス?

ラオス独自の食べ物としては、「カオチー」というフランスパンにラオス風の具材を挟んだものがあります。ベトナムのバインミーのようなものですね。ラオスはフランス統治時代を経験しているためかパンがおいしくて、毎日食べていました。

お店で食べると食べやすく切ってくれる
文字は読めないが、写真でカオチー屋さんだとわかる
テイクアウトして公園で食べるのも楽しい

カオチー(フランスパンサンド)以外にも、クリームを挟んだパンなどいろいろ売っていました。

屋台のパン屋さん

楽しみ方③カフェ

ビエンチャンは実にカフェが充実している街でした。おしゃれで快適なカフェがあちこちにあり、静かな店内ではWifiも十分使え、メニューも豊富でした。ホテルから近かったこともありますが、一番よく行ったのは「arté」というカフェで、「ワンビエンチャンホテル(One vientian Hotel)」から徒歩2分ぐらいです。

arté · Sihom Road, 015/1 Haisok Village, Chanthabouly District Vientiane Capital, 06314, ラオス
★★★★☆ · カフェ・喫茶
シンプルでミニマルな店内

チェーン店ではタイのAmazonが出店していましたが、税金が上乗せされて値段は高めでした。

カフェAmazon店内

街を歩いているとあちこちに入ってみたくなるようなカフェがありました。次回はカフェ巡りをしにビエンチャンに行きたいと思います。

楽しみ方④薬草サウナ

ビエンチャンで一番印象深い体験は薬草サウナ(ハーバルスチームサウナ)です!それなのに・・写真がない・・サウナで写真を撮ってもいいのかなー、と迷っていたんですがそんなことよりそもそもカメラもスマホも忘れて行ったという・・・

でも紹介します。文だけで(笑)
私が行ったのは「ハーバルスチームサウナ」 街中にあり、行きやすいのでぜひトライしてみてください。

写真がないので詳細は他のブログにお譲りして(笑)、私が行ったときの様子と注意点だけ書いておきます。
1)2023年2月現在、ここのサウナは男女混合でした。サウナ用の服を着ているし明るい雰囲気なので私は気になりませんでしたが、気になる人は男女別のサウナに行く方がいいと思います。着替えるところはもちろん男女別です。

2)受付でサウナを利用したいと言うと、サウナに入る前に顔や体に塗るスクラブをすすめられます。
私が行ったときは、まずタマリンド&牛乳、その後コーヒー&ヨーグルトがいいよ、とすすめられて2種類のスクラブを購入しました。
いろんなブログにもこのスクラブのことが書いてありますが、これは必須ではありません。ラオスの人は何も塗らずにサウナだけ入っていました。
そして私は肌が弱いのか、特にヨーグルトだと思うのですが、食べ物を肌に塗ることで首筋などが赤く、かゆくなってしまいました。
「スクラブを塗って薬草サウナに入ると肌がスベスベになる」のような口コミがたくさんありますが、肌の弱い人は塗らない方がいいと思います。受付の人も、日本人はスクラブを買ってくれると思って2種類すすめたのかもしれません。そして結構値段が高かったです。
次回行ったらスクラブは断ってサウナだけにしようと思います。

以上、ビエンチャンの様子をザっとお知らせしました。行こうかどうか迷っている方のご参考になれば嬉しいです。

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